着物文化が消える!?放っておいていいのでしょうか!?
着物文化、産業、危ういようです。着物好きには深刻です。
この日は、ブルーグレー、流水菊楓文様の大島にやはり紬の帯で。
私は汗っかきなので、とくに夏の着物の汗じみが気になり、染め物屋さんを訪ねました。
このグレーの紬、単(ひとえ)です。
帯の位置の汗じみがゴワゴワになってしまいました。単の季節が終わりましたので、洗っていただこうと染め物屋さんへ。
クリーニング屋さんなど、着物クリーニングをしてくださるところは色々ありますが、
着物についてこだわりや知識の深いところをと探しまして、ようやく!
割合ご近所に、染め物屋さんを見つけました、しかもこだわり派!
着物を見ていただきましたら、なにより驚きましたのが、
「今では、こんな織りのできる職人はいない」
が~ん!確かに気に入って着ていたのですが、そんな~!寂しい!
汗じみについては、そもそもこの紬は、”洗い張り”をした方がよいそうです。
なんでも知人から譲られたものなのですが、
反物から、最初にすべき”湯通し”をせずに仕立ててあるとかで、それを含め一度ほどいて(仕立ては良いそう)、
シミ抜きして、そして仕立て直した方が良いとのこと。
とりあえず、お見積もりしてくださることになりました。費用が心配ですので^^
◆こちら、なんと井戸水をつかって洗ってくださってるそうなのです!
そもそも目黒区のそのあたりは、水がいい、とのことで関東大震災後、移ってこられたそうです。
水道水にはさまざま薬品が含まれているから、仕上がりが違うだろう、とのこと。
こちら、70代とおぼしき姉妹でなさってるそうなのですが、子供のころは学校から帰宅すると井戸水を汲むのが日課だったそうです。
◆大事な顧客の着物を預かっているから、家族全員で旅行なんてなし!必ず誰かは残っているそうです。
◆天気で着物の状態は変わってしまうから、雨の日に納品することはしない、そうなんです。
そしてさらに、お店の一角になにやら木の小槌のようなものが。
写真は撮らせていただいたのですが、SNSなどには一切出さないでほしい、とのことで残念ながらご紹介できません。
囲碁盤のような形の石(石屋さんに作ってもらったものだとか)の上に、ぴかぴかした木製の小槌のようなものが。
その小槌状のもの、砧(きぬた)なのだそうです!
初めて認識しましたよ、きぬた!
結城紬は、反物になっても固いから、このきぬたで叩いたそうなのです。
「でも今はそんな反物織れる職人はいないから」
と、またしても寂しい一言。
これらこだわりと知恵伝統が積み重ねられたお話を伺って、ちょっと見ていただくつもりで持参したこちらの紗の夏帯(やはり汗まじり)と、ちょっとくたびれた小紋もお願いすることにしました。
それにしても、深刻です。
・こちらの染め物屋さんも、お子さまが継いでらっしゃらないそうで、こちらの代でお終い・・・。
・タトウ紙をつくる和紙屋さんも、
・腕のいい仕立て屋さんも
・織物職人さんも
「着物は、消えるね」と、衝撃のひと言!
こんな日本でいいのでしょうか!
株主資本主義なんてやってる場合じゃないのでは!
そもそも、モノ作り日本の伝統は、縄文時代から継承されてきたと私は理解してます。数々の遺跡・遺物が物語っていますから。
そうした細やかな、使い手の使い勝手を考えたモノ作りの姿勢、美しいものへの探究心は、着物文化や和食文化が大きく支えていたように思います。
それらが廃れるがままに、放っておいて良いのでしょうか?
ちゃんと政府が自らの文化的土壌を保護すべきでは。
これだけの精緻な技術は、一度失われてしまったら、取り戻すのは難しいでしょう。
政府がもっともっと職人さんたちを保護して、自らの文化的アイデンティティを大切にすべきだと思います。
もっと頻繁に着物を着ることにしました!
母の青大島と米沢織の帯。
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